革のこと

機械紹介 〜革漉き機〜 

革のこと

当工房には、ミシンが5台、革漉き機が1台、靴底圧着機が1台、グラインダー(材料を削る機械)が1台あります。工房を利用する際はこれらの機械を利用して製作に励むわけですが、実際にどんな機械なのか紹介していきたいと思います。

今回は革を薄く削ぎ落とす機械、革漉き機の紹介です。

今はなきLEADER社の革漉き機

 

当工房で使用している革漉き機はこちらの写真の機械、”LEADER MODEL NO.111”です。LEADERというのがメーカーの名前ですが、今では廃業してしまっているようです。革で使う機械のメーカーは廃業してしまっているところも多く、そういう機械を購入することに(中古のものが出回っています)躊躇してしまいがちですが、現在でも革漉き機などの高品質な機械を提供して行くれている”株式会社ニッピ機械”さんのパーツを使うことができるようです。ただ、このへんの情報が少ないため、全てに当てはまるかどうかわかりません。やはり購入にあたっては専門的な知識を持った方に相談するのが無難でしょう。

当工房にあるこちらの機械は、購入したわけではなく譲っていただいたものです。そういった縁でここにやって来たものなので特に何かを調べることもなく使い始めたのですが、なかなか快調に動いています。電源が100V(工場だと200Vで電源を取っているところもあります)なのでパワー不足は否めませんが、十分に活躍してくれています。

ビヤ樽と呼ばれる送り

革製品の製作に使う道具や機械は変わった呼び名のものが多くありまして、革漉き機で言えばこの”ビヤ樽”というのがそのひとつですね。ビヤ樽というのは革を刃の方向に向かって送り出すために回転する部分のことなのですが、その形状からかビヤ樽と呼ばれています。樽を横に寝かせたような状態でセットされています。

真ん中の金属じゃないところがビア樽

クラッチモーター

モーターはクラッチモーターと呼ばれるもの。モーターには大きく二種類に分けわれますが、一つはこのクラッチモーターでもう一つはサーボモーターと呼ばれます。革漉き機に関してはクラッチモーターがほとんどではないでしょうか。サーボモーターが付いたものを見たことはありません。

モーターの違いについてはまたどこかで説明したいと思います。

電源の違いに気をつける

もし革漉き機(あるいはミシン)を購入を検討している方でこのブログを読んでいる人がいたら、電源の違いに気をつけてください。電源には単相と三相があり、それと100vと200vがあります。ご家庭で使用される場合は単相の100vを電源としているものでないと、コンセントさしてすぐ使うということができないかもしれません。私に電気の知識があまりないのでうまく説明できませんが、一般家庭で使えるのは基本的に単相100vのものになると考えておいていいと思います。

終わりにメンテナンスについて

今回は革漉き機について紹介しました。こういう機械はメンテナンスが大事になって来ます。油を適切にさすだけで、調子も全く変わって来ます。どんなふうにメンテナンスしていいのかわからない方はこんな本もあるので参考にしてください。